「マレーシアで語学留学をする意味」

1.この文書について

 あなたがこのサイトに訪れたのなら「留学をしたい!」「英語を学びたい!」等々いくつかの理由があるからであろう。これまで数多くの学びの時間を得てきた中で海外でチャレンジしたいという気持ちが芽生えたのなら今すぐに行動するべきである。しかし留学地の決定、留学の目的などは、簡単に決めることができない事象であることは間違いない。そこで私の経験をもとに、この文書では、そんな「マレーシアに語学留学する意味」について解き明かしていきたい。

 なお、この文書は私の独断と偏見によって書かれた持論である。あなたは、むやみに信じて鵜呑みにしてはならない。自分で考え、「これは正しい」「これは間違っている」と精査していく必要がある。

2.語学留学地にマレーシアを選ぶ理由

  (1)英語話者が存在する

 EFより発表された英語能力指数ランキングによると111ヵ国中24位、地域別ランキング(アジア)でシンガポール、フィリピンに続く3位という極めて高い英語スキルを所持していることが分かる。首都クアラルンプールに近ければ近いほど英語を理解する国民の割合が高いように感じた。日常的に英語を利用しなければならない機会があるため日本にいるときよりも必然的に英語を使用する時間が増える。

EF EPI 2022 – EF 英語能力指数 (efjapan.co.jp)

 (2)物価が安い

 マレーシアの物価は日本の物価の1/3とも言われているが実際に私が現地で生活をしてみたところマレーシアは日本よりも物価が安いと感じた。以下に記す通りほとんどの商品・サービスはマレーシアの方が安いが、円安の影響もあり1/3ほどでの安さという感覚はなかった。月に5万円あれば、食費・交通費・交際費等(家賃は除く)が賄える。しかし数十年ほど前の認識であった数万円あれば東南アジアで生活できるという現実は既に存在しない。日本と先進途上国の差は徐々に、そして確実に埋まってきていることを理解しておく必要があるだろう。私を含め他国から学びに来る留学生のほとんどが物価の安さを理由にマレーシアという地を選択していた。

マレーシア日本
授業料RM2000(=JPN60000)JPY100000
コーヒー缶RM4.5(=JPY133)JPY100~
携帯料金(1GB当たり)RM0.9(=JPY26)JPY300
食費(1食当たり)RM10~(=JPY297)JPY1000~
タクシー(2㎞当たり)RM7~(=JPY208)JPY730~
※筆者作成 ※2023年3月17日現在の換算に基づく

 (3)治安が良い・差別が少ない

 一概にマレーシアの治安は良いと言い切ることは難しい。危ない地域もあることは拭い切れないが、私が留学している期間において事件や事故に巻き込まれることはなかった。買い物をしている最中に友人の財布が盗まれるという出来事は発生した。しかしその際にマレーシア警察の入念な調査や真摯な対応が極めて印象的だった。おしなべて全ての不安要素を取り除くことは困難に近いが自身の貴重品の徹底した管理や、危険と見られる場所に近づかない等の行動をすれば事件、事故に巻き込まれることは少ないといえよう。加えて、現在世界の一部で人種差別、特にアジア人差別が横行しているいうニュースを耳にする。マレーシアは親日的であり、日本人を歓迎する雰囲気さえある。またマレーシアはマレー系、中華系、インド系民族が共存しているという点からも自分とは異なる文化や人種に対し寛容的であるのでないだろうか。

3.語学留学地にマレーシアを選ぶべきでない理由

 英語を学びに留学をするといっても英語を母語とする国とそうでない国に留学することは極めて大きな違いが生ずることを理解しておく必要がある。あなたは「英語を話せるようになりたいのか?」「英語をネイティブスピーカーのように話せるようになりたいのか?」「海外(※ここでは欧米諸国等を指す)生活への憧れから、コミュニケーション手段として英語を話せるようになりたいのか?」英語を話せるようになった自分が何を求めているのかを念頭に置き留学計画を進める必要がある。もし英語を学ぶ理由が語学力向上であるのならマレーシアを留学地に選択することは問題ないだろう。しかし、英語話者との関わりを求めている等のいくつかの目的によってはマレーシアを留学地に選択することによって想像に反した留学生活を送る可能性があることを留意する必要がある。

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